『ねぇ、侑士。私は貴方の何?』


               ―『気持ち』―

 
あの日、私は忍足侑士の彼女をやめた。

それは、彼を嫌いになったわけではなく、いやむしろ、まだ愛している。

だけど彼と別れた理由。それは、彼が浮気をしたからだ。

これは今回が初めてじゃない。
 
その時彼は、『もう絶対せぇへんさかい』と言って私に謝った。

そして今回も同じように・・・・


「もういいよ!」

「わいが悪かったて。もう絶対せぇへんさかい!!信じてや・・。」

「絶対しないって、前もそう言ったじゃん!信じられるわけないよ・・っ・・」

!!!」

私は走って逃げた。

そして、彼は走っていく私の名前を叫んだ。  追いかけはせずに・・・・





あれから2週間が過ぎた。

私は彼の姿を見つけると、すぐに逃げていた。

そして、私は最初で最後の彼への手紙を彼の・・・・靴箱へといれた。




   侑士へ

  久しぶり。貴方に手紙を書くのは初めてだね。でも、それも最初で最後。

  手紙で悪いんだけど、私達まだ付き合ってるって思ってる?

  もしも、まだ付き合ってると思ってると悪いから・・。

  私は、もう侑士と付き合ってるつもりはもうないから・・・。
 
  侑士もこの間の子と仲良くやっていいよv
 
  これからは侑士じゃなく、忍足君って言うから安心して。
 
             それじゃ。   より

これが、彼女の侑士との別れかた。







わいが部活が終わって教室に忘れ物をとりに行こうと靴箱へ行った時。

わいの靴箱のロッカーの前にの姿を見つけた。

今にも泣きそうな顔をしては走って何処かへ行ってしまった。

わいはがいたわいの靴箱の中を見た。

中には手紙が入っていた。

誰からかの手紙かはもうかわっとる。からや。

  初めてもろたからの手紙

わいはゆっくりと封を開け、読み出した。


      侑士へ

   久しぶり。貴方に手紙を書くのは初めてだね。でも、それも最初で最後だから。

   手紙で悪いんだけど、私達まだ付き合ってると思ってる?

   もしも、まだ付き合ってると思ったてると悪いから・・。
 
   私は、もう侑士と付き合ってるつもりじゃないから・・・。
  
   侑士もこの間の子と仲良くやっていいよv
  
   これからは侑士じゃなく、忍足君って言うから安心して。

              それじゃ。   より


わいは読み終わった後、からの手紙を握り締めてを探しまわった。

教室、特別教室、屋上、体育館

ほとんど全てまわった。

だが彼女、の姿を見つけることができなかった。

ふと、わいはがわいに告白してくれた場所。裏庭に行ってない事に気付いた。

わいは大急ぎで裏庭へと走った。


裏庭についてみると、案の定はうずくまって座っていた。

はうずくまりながら、声を殺しながら泣いていた。

「・・っ・・。」

わいはの隣に行って話しかけた。

「泣かんといてや。」

とただ一言に言った。

すると、は驚いた顔をしてわいを見た。

そして・・・・

また・・・またわいから逃げようとした。 これが当たり前の反応なのだろう・・

けど・・・わいは逃げようとするの手首を掴んだ。

このままでは、いかんと思うたから・・

。」

「何?忍足君。」

はわいを手紙に書いてあったように「忍足君」を言った。

のその一言でわいは涙を流してしまった。

今までにないこの深い悲しみは、わいのやったことの重大さを物語ったかのようやった。


「すまんかった。

「だから、何が?」

「わいが悪かった!!ほんまにもうせんさかい。

 と別れるなんて・・いやや。

「・・いっ・・手首、痛いよ・・離してくれない。」

は悲しい顔をしてうつむいていた。

「離したら、は逃げてしまうやろ。」

「逃げないから・・・離して。」

わいはの言葉を信じて掴んでいた手を離した。

の手首は赤く跡を残していた。

は逃げようとしたが、侑士がを壁によせ逃げないようにした。

「なぁ、。もう俺らあかんのか?

わいは、ずっと・・ずっと好きやのに・・・はもう、わいのこと嫌いなんか?」

「・・・・・」

「なぁ、答えてや。

「私は・・私は、ずっと好きだよ・・」

「なら!!」

「でも、侑士は私以外の人でも大丈夫なんでしょう?

今までだって、何回も。ねぇ、そうでしょ?」

「そんなことあらへん!わい、気付いたんや。

この2週間、がおらんで話もせんでこんなにつらい思いしたのは初めてや。

いつも、が隣にいて毎日話すことが普通やと思っとったんや。

せやから、わいは気付かんかったんやと思う。

わいにはが必要なんや!それじゃ、あかんのか?」

「なら・・・浮気しない?」

「えっ・・・;;」

「やっぱり、誰でもいいんでしょ。」

じゃないとあかんねん。」

「ねぇ、忍足君。私は貴方の何?」

「“          ”」

侑士は一言、私に言って抱きついてきた。

「っ/////・・馬鹿侑士」

「馬鹿でえぇよ。好きやで、













  “わいの運命の人や” 


Happy END








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